2015/11/02

オープン・ハウス・ロンドン 2015 ⑬Two Temple Place

オープンハウス最後に訪れたところは
地下鉄Temple駅よりすぐ、テムズ川沿いにある
Two Temple Place。
今は住所が呼び名となっていますが、
かつてはアスター・ハウスと呼ばれていました。
イギリスに移住したアメリカ人大富豪、
ウィリアム・ウォルドルフ・アスター(後にアスター子爵)が
1895年、オフィス兼住宅として建てた立派なゴシック調の邸宅。
オープンハウスのガイド本で写真を見ていたのでとても楽しみです。

2011年より慈善団体の所有になり、
冬の時期のイベント時のみ一般公開されています。
次回の一般公開は2016年1/30~4/24「エジプトロジー(エジプト学)」のエキシビション。
19世紀にエジプトで発掘されたオブジェクトが展示予定。
しかも入場無料!

外観はゴシック調で窓が多い
金色の船の風向計(この角度からは見えにくいですが)

中に入ると玄関ホール上は吹き抜け!
写真で見たのよりすばらしい!!

コーブ天井のステンドグラス
昼間はシャンデリアつけなくても十分明るい

天井のステンドグラスに負けないほど
大理石モザイク床もすばらしい!
見学者がたくさんいたので撮りにくかったですが
隙を狙ってどうにか撮影成功。

イタリアのアーリールネッサンススタイル
個人の邸宅だったなんて・・
天井までステンドグラス
壁紙はモリスの「ピンパーネル(グリーン)」でした
2Fのグレートホール
ドアと天井はマホガニー材、壁はシダー材


テムズ川がみえる
グレートホールには
絵画風のステンドグラスが2箇所ありました。
デザインは同じようです。

ちなみにこのホールは
英ドラマ「ダウントン・アビー」や
「セルフリッジ 英国百貨店」の
撮影場所として使われました。

グレートホールには絵画風のステンドグラス
タイトルは"A Swiss Summer Landscape"

ベンチシートサイドの彫刻がよく見えない・・
これ、なんだとおもいますか?

答えは暖炉の装飾
今まで見た暖炉で一番ゴージャス

装飾のない柱がない
いい感じに味が出ているパネリング


グレートホール-図書室のドアは
なんと隠し扉。
パネリングのデザインに紛れてわからなそう

こんな感じ
ハンドル部も収納してしまえば壁の一部に

柱の角の装飾

壁一面作り付けのキャビネット
柱の部分も隠し収納になっています
とにかくこの邸宅は木材を贅沢に使っています。
パネリングはオーク材、階段部分はマホガニー材
ほかにもいろいろ。。

この邸宅を建てたアスター氏について調べてみたら
NYの高級ホテル、ウォルドルフ=アストリアの創設者でした。
なぜホテルを建てたか、なぜイギリスに移住したのか調べていくと
ドラマのような一族のドロドロ劇が出てきてたので
本来のリサーチから脱線してしまったんですが、
とても興味深かったです。
(ここに書くと長くなるので省略)

吹き抜けを取り囲む支柱は黒檀材
親柱の上にはアスター氏お気に入りの小説「三銃士」の彫像(マホガニー材)
全部で7体ありました
パネリングの彫刻







2Fから天井を見ると
いろいろ見えてきます。


フリーズの彫刻はシェイクスピアの
「オセロ」「ヘンリー8世」「アントニーとクレオパトラ」「マクベス」がテーマ

フレームから立体的に彫刻が出ています!

1Fのローワーギャラリー
ここも壁、天井にオーク材が使われていますが
上の部屋を見たあとなので地味な印象。
建築当初はオフィススペースだったので
こんなものなのかもしれません。
通常は絨毯が敷かれ家具が置いてあるようです。


玄関ホールの周りに廊下があって各部屋に繋がっているようです。

オフィススペースにある廊下は
いたってシンプル

オープンハウスでは普段は入れない建物に入れる、というだけではなく
その背景にあるストーリー(時には歴史的に有名な場所)だったりするところに
思わず出会えたりする、とても魅力的なイベントです。

また機会があればレポート続けたいと思っています。(^^)


↓2016年のエキシビション"EGYPTOLOGY"
 http://www.twotempleplace.org/exhibitions/egyptology/

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